【2024年振り返り】必読!今年の注目ニュースレター記事をピックアップ
2023年1月末に開始した本ニュースレター。配信記事は150を超え、今では8000人を超える方々に登録いただいております。ありがとうございます。
今回は2024年を振り返る記事ですので、年末の読み物の一つとして楽しんでいただければ嬉しいです。
*記事の最後に、サポートメンバー登録が初月半額になるクーポン情報を掲載しています。サポートメンバー登録をご検討の方はぜひ最後までご覧いただき、お得に開始してみてください!
ニュースレターを始めた経緯
産婦人科領域における社会課題はたくさんあります。
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包括的性教育という概念の周知と実装の遅れ
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若い女性の痩せ指向やルッキズムとそれに伴う健康問題
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月経随伴症状や月経前症候群による様々な負の影響
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避妊手段の少なさと不十分なアクセス
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子宮頸がん検診受診率とHPVワクチンの接種率の低さ
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妊産婦の自殺とそれに関連する周産期うつ病
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更年期障害の受診率の低さや疾病認知の低さ
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フェムテックと称したほぼ無意味または害のあり得る商品やサービスの増加
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女性の健康に関する誤情報やデマが溢れるTV、書籍、インターネット環境
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産婦人科での不快な受診経験
など、あげればキリがありません。
こうした課題へ、私はそれぞれのフェーズに必要なアプローチ(臨床、研究、事業、発信など)を試みてきました。
データが不十分なのであれば研究やエビデンス構築を、エビデンスはあるのに社会に浸透していないのなら啓発活動や情報発信を、十分に知られているのに不便さが大きいならそれを解決できるような事業やサービス作りを。
実際、臨床を通じて「限界」を感じた課題は多く、このように多様なアプローチをしていく必要性を実感したというのが大きな理由になっています。
本ニュースレターは、情報発信の手段の一つとして2023年1月末に開始しました。特に、SNSではオープンに発信しにくい「話題の深掘り」や、私自身の頭の中にある「想い」のようなものを皆さんへ伝えていく場としています。
どうしてもメディアからの取材や依頼原稿では個人的な考えや想いを書くにも限界がありますし、XなどのSNSでは顔も名前もわからない人から攻撃的な誹謗中傷を受けるリスクが高く、本レターのような媒体は貴重だと感じています。
ただ、一つ一つの記事を書くのにかなり時間を要します。世間で話題になっているトピックにアンテナを常に張り、読者にとって有益なテーマを検討し、最新の研究結果やデータを確認し、表現に間違いがないかをチェックし、誰かを意図せず傷つけてしまうような内容になっていないか注意します。そして毎回4000-6000文字ほどのボリュームなので片手間に書けるわけではありません。
そこで、しっかりと準備し、執筆時間を確保すること、そしてプライベートなことを踏まえた個人的な思いや考えなどを中心に限定した配信をすること、などを考え、途中から「サポートメンバー限定記事」(有料限定記事)を設けました。全文読むにはサポートメンバー登録を必要とする記事のことです。
これは、今では私にとって大きな支えになっており、最近では以下のようなサポートメンバー限定企画を通じて新たな発見や楽しさを得られています。
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限定記事へのコメント開放
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毎月のQ&A(質問募集&回答)
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限定ライブ配信(月1回、YouTubeで双方向性の配信を実施)
限定ライブ配信中の様子。たくさんコメントや質問をいただき、それに一つずつ回答しています。
最近では、概ね以下のペースで記事を配信しています。
・無料記事:月に2本程度
・有料限定記事:月に4本程度
2024年に配信した記事(概要)
まず、今年配信した記事数は73本でした。
自分でもなかなか驚きの数ですね。。月に6本と考えればちょうど良いくらいなので、しっかりペースを維持して書き続けてこれたってことになるかと。よかった。自分を少し見直しました。(笑)
このうち1/3程度は無料公開記事なので24本くらいが該当しますね。
自分で言うのもあれですが、メールアドレス登録だけで無料で受け取れるニュースレターで、年間にこれほど、有益かつ科学的根拠に基づき、しっかりした文字数の記事を受け取れるメディア・サービスは他にないのではないでしょうか。。!
加えて、サポートメンバー登録していただくことで、月数百円でこの3倍の記事を受け取れます。かなり幅広いトピックを扱うよう意識しているので、自身の興味に刺さるものだけでなく、普段なら触れることのなかったトピックについても知れるのが大きなメリットなのかなと思っています。
また、世の中で話題になっていることについて私の本音を書くようなタイプの記事は基本的にサポートメンバー限定記事にしているので、私の頭の中を覗くことができて面白い、勉強になるという声も多く頂いています。私にとっても心理的安全性の確保された環境でこうした発信ができることはとても助かっています。
それでは、ここから今年の記事を振り返っていきましょう。全ての記事を紹介することはできませんが、個人的に思い入れがあったり、たくさん読まれたり、印象深い記事をいくつかピックアップしていきます。
面白そうな記事があれば、ぜひこの機会に登録&読んでみてくださいね。
全ての中で最も閲覧数の多かった記事
今年2月に配信した記事です。(サポートメンバー限定)
最近の研究から、セックスの頻度が閉経時期に影響を及ぼす可能性があることが示唆されており、この気になる関連性について科学的な視点から解説しました。
内容は以下の通りです。
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一般的な閉経時期
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自然な閉経時期に影響を与える要素とは
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セックスの頻度が閉経時期に影響を与えるかもしれない理由
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代表的な研究の結果
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なぜそのような結果になったと考えられるのか(メカニズム)
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マイオピニオン(私個人の考えや意見)
本記事は、現時点でなんと「2,209,230」回の閲覧数となっており、ダントツのトップです。
皆さん、きっと「閉経」と「セックス」に関連があるのか!?と気になったのでしょうね。あくまでも最近の研究を踏まえた可能性の話ですので確定的な事実を提示できているわけではないのですが、こうしたことを科学的かつわかりやすく紹介しているメディアは他にないと感じています。
ちなみに、本記事で紹介している研究結果は
約2900名の女性のデータを分析したところ、統計学的な分析の結果、「セックスの頻度が低い女性より高い女性の方が、閉経に入る時期がxxx」だった
です。気になる方はぜひ記事を読んでみてください!
無料公開記事で最も閲覧数の多かった記事
これも今年2月に配信した記事です。(無料公開記事)
低用量ピルとは異なる月経痛や過多月経への治療法、そして避妊法としても使える子宮内システム「ミレーナ」を解説しました。使用方法、効果、注意点、費用、よくあるQ&Aなどわかりやすく整理しています。
内容は以下の通りです。
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子宮内システム「ミレーナ」の概要
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避妊や月経痛の治療効果が得られるメカニズム(仕組み)
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実際の挿入と取り外しの流れ
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メリットとデメリット
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使用できない、または注意が必要な人
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子宮に傷が付いてしまうことはあるのか
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費用(自費診療の場合と保険診療の場合)
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よくあるQ&A(妊娠予防効果、授乳中の使用、挿入中のセックス・エステ・美容、CTやMRIなどの画像検査を受けられるか)
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マイオピニオン(私個人の考えや意見)
ミレーナについてかなり詳しくわかりやすく解説した上、最後に私の総合的なまとめと意見を書いていますので、きっと参考になるかと思います。
気になっていたけど詳しく調べる時間がなかった、という方はこの機会にぜひ読んでみてくださいね。(ミレーナに興味ある人が多いということを知れて、私も書いた甲斐があったなと実感できました)
男性に関連した記事で最も閲覧数の多かった記事
今年1月に配信した記事です。(サポートメンバー限定)
男性の年齢が「胎児の先天異常」と「出生後の発達や健康状態」に与える影響について詳しく解説しました。
内容は以下の通りです。
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胎児の先天異常について男性の年齢が与える影響
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生まれた子どもの認知能力について男性の年齢が与える影響
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生まれた子どもの自閉スペクトラム症(ASD)について男性の年齢が与える影響
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生まれた子どもの注意欠陥・多動性障害(ADHD)について男性の年齢が与える影響
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生まれた子どものがん(悪性腫瘍)について男性の年齢が与える影響
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マイオピニオン(私個人の考えや意見)
概ね、女性の年齢が与える影響に比べるといずれも小さいということがわかっていますが、それでも男性の年齢による影響が生じる項目も複数あり、また年齢が上がれば上がるほどその影響は大きくなる傾向があります。
こうしたことは、全ての男性に知っておいてほしいですし、子ども時代の性教育の中にも(伝え方は工夫するべきでしょうが)組み込んでいった方がいいのだろうなと感じています。
なお、これは後編の記事で、前編の記事は以下になります。こちらも併せてぜひご覧いただけると嬉しいです。
他の産婦人科医との対談記事
・みなみ先生との対談(2024年4月、無料公開記事)
・宋美玄先生との対談(2024年6月、無料公開記事)
今年は対談にも積極的にチャレンジしてみました。
みなみ先生と宋美玄先生とは普段から仲良くさせていただいており、快く対談を引き受けてくださいました。深く感謝しております!
私は普段から幅広くアンテナを張っているつもりですが、やはり個人の枠に収まっているのは事実ですので、こうして他の産婦人科医の先生と気兼ねなく話すことで新たな気付きや学びを得られますし、自分の頭の中も整理できるなと実感します。
みなみ先生との対談では以下のようなことを話しました。(後編記事にもまたがっています)
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産婦人科を選んだ理由
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人生で大きな変化をもたらした出会いや言葉
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今悩んでいることや葛藤
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将来の展望や目標
宋美玄先生との対談では以下のようなことを話しました。(3つの記事にまたがっています)
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深掘り自己紹介
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SRHR(性と生殖に関する健康と権利)への想いと実現したいこと
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出産の保険適用化について思うこと
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過去の炎上経験とぶっちゃけ裏話
どちらの対談も無料公開としている記事があるので、ぜひそちらだけでも読んでみてください!
なお、産婦人科医ではないですが、瀧本さんというYouTuberさんとの対談もさせていただきました。私も記事にさせてもらいましたが、YouTubeでも動画が公開されています。とても有意義な内容になってますので、こちらもぜひご覧くださいませ。
フェムテック関連記事
・2024年2月公開、サポートメンバー限定記事
・2024年8月公開、無料公開記事
フェムテック関連記事も配信しています。
フェムテック(Femtech)とは、「Female+Technology」からなる造語で、「女性特有の健康課題をテクノロジーで解決するサービスやプロダクト」を指します。
「フェムテック」という言葉を耳にする機会が増えているように感じますが、フェムテック関連には色々な課題も指摘されており、それはなかなか非医療者の方々には把握しにくいことかなと思います。
ただ、上記の「産後うつ病を予防できるかもしれない薬」のように、女性の健康を向上させるために有益な新たな薬やプロダクトが存在することもまた事実です。こうした技術開発やサービス化は、ぜひ適切な形でどんどん進んでいってほしいものですよね。
利用者の立場として、医療者の立場として、フェムテック業界関係者の立場としてなど、ぜひ自分ごとに置き換えながら「フェムテック」の近況や可能性に触れてみてくださいね。
性教育関連記事
・2024年7月公開、サポートメンバー限定記事
・2024年10月公開、無料公開記事
・2024年11月公開、サポートメンバー限定記事
私のニュースレターでは「性教育」を大きなテーマの一つにしており、性教育関連記事をシリーズとして配信しています。
また、学校等で実際に性教育講演をさせていただくこともあり、そこで話した内容の一部をまとめた記事も配信したりしています。
個人的に、日本の社会課題の多くは「性教育の不足とそれに伴う知識不足や歪んだ認知」が根っこにあると考えており、それらの解決に適切な性教育が一助になると思っています。
子どもたちへの性教育は今だけでなく未来のためにもなりますし、一方で、大人への性教育は目下の課題解決に重要な役目を果たすでしょう。
子育て中の方はもちろん、お子さんと接する機会のある職業の方や、妊活・妊娠中・産後間もない方などにもぜひ読んでおいていただきたいです。また、当然ながら女性だけが知っていても効果は半減以下となるので、男性にもぜひしっかり触れてほしいと思っています。
私の本音を綴った記事
・2024年6月公開、サポートメンバー限定記事
・2024年11月公開、無料公開記事
・2024年12月公開、サポートメンバー限定記事
これらは私の本音を綴った記事です。
普段の記事のような、研究論文を読み込んでわかりやすく解説したり、医学的知見をもとに疾患等を解説したりするタイプのものとは異なり、あくまでも「私が感じたこと、思っていること」を本音として書いたものです。
こうした記事はSNSで安易に書けない(限られた文字数や見え方では意図が正確に伝わらなかったり誤解されたりしやすいため)ですし、なかなか人に話す機会もないので、こうして文字に起こす際にはニュースレターを使っています。
いずれも、あくまでも私の個人的見解や意見であり、反対意見を持つことや納得できないことがあるのは当然だと思っていますので、もし同様の意見でも反対の意見でも、コメント欄への記載などで感想やご意見をいただけると私も嬉しいです。
私の頭の中を覗いてみたい、気になってた話題を重見がどう考えているのか気になる、といった方はぜひお暇な際に読んでみてください!
来年に向けて
さて、だいぶ長くなりましたが2024年の記事を振り返ってみました。こうしてみると、今年も多様なテーマについてたくさん書いてきたなぁと我ながら思います。
昨年、「来年の抱負」として以下を挙げていました。
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10,000人の方にニュースレターを登録いただく!
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男性向け(カップルや夫婦でもぜひ)の記事を増やしていく!
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対談記事にチャレンジ!
2と3はある程度実行できたかなと思っています。
ただ1は残念ながら目標に及ばずでした。今年は思っていたより登録者数の伸びは悪かったなと感じており、原因分析や改善策は今の課題です。
とはいえ、ニュースレター全体の総閲覧数はもうすぐ500万(!)を超えそうなので、これを励みに来年も頑張ろうと思います。
こうしてみるとすごい数ですね。登録していただいている/読んでいただいている皆さん、本当にありがとうございます!
全ての記事を皆さんに読んでいただけたらとても嬉しいし、それで知識や情報を得て日々の生活や家族の健康に良い影響があれば発信者冥利に尽きます。でも、冒頭で述べたように、こうした活動には相当な時間と労力をかけていますので、全てを無料で運営するわけにはどうしてもいきません。
サポートメンバー登録していただければ過去の有料限定記事も全て読めるようになりますので、実際はめちゃくちゃお得だと思います。ぜひ、これを機に「色々読んでみようかな」「重見の活動を少しだけ応援してやろうかな」と思っていただけたら、ぜひサポートメンバーになってください。
お得な年末年始クーポンのお知らせ
なお、以下のクーポンコードを使うことで、初月半額でサポートメンバー登録が可能です。この機会にぜひご活用ください!(以下のボタンからログイン・プラン選択に進み、「人気」価格で『クーポンコード』をご入力ください。)
クーポンコード:SD2024
クーポンコードは人気価格でのみ有効です。ご注意くださいね。
それでは、来年もどうぞよろしくお願い致します!!
*ご意見やコメント、感想などがあれば以下のコメント欄にご記入ください。私宛の限定コメントにもできますので、ご意見などお待ちしています。(なお、誹謗中傷的なものは全て記録・対応しますのでご了承ください。。!)
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