「年間出生数70万人割れ」「児童虐待数が過去最多」に思うこと

最近のニュースについて思うことを私なりにまとめました。
重見大介 2025.06.05
読者限定

本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。

今回は無料登録で全文読める記事です。メールアドレスをご登録いただくだけで最後まで読むことができます。

***

減り続ける「新たな命」と増える「幼児のSOS」

今週、厚生労働省が公表した人口動態統計によれば、2024年に国内で生まれた赤ちゃんは68万6061人。1899年の統計開始以来初めて70万人を下回り、合計特殊出生率も1.15と過去最低を更新しました(資料1)。 同じタイミングで警察庁は、2024年に児童虐待の被害に遭った18歳未満の子どもが前年比285人増の2700人、検挙数は2649件といずれも過去最多だったと発表しました(資料2)。

前者は日本の未来に不安を覚えますし、後者は本当に胸が痛くなります。

出生数の減少と児童虐待の増加は一見、別々の出来事に見えます。しかしそれらは「子どもを産み育てる環境の脆弱化」という一本の糸で強く結びついているとも考えられます。

今回は、産婦人科医(Clinical)、公衆衛生学修士(Public Health)、デジタルヘルス分野の研究者(Research)、遠隔医療相談事業の運営者(Business)の4つの視点から、現状を考え、今後の改善への道筋を探ってみます。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、4782文字あります。
  • 【Clinical:産婦人科医から見る現状と葛藤】
  • 【Public Health:統計が示す“孤立の連鎖”】
  • 【Research:デジタルヘルスがもたらす“見える化”・“即時性”・“リソース集約化”】
  • 【Business:遠隔医療相談サービスが担う“セーフティネットの面”】
  • 【Global Perspective:国際比較に学ぶヒント】
  • 【必要なアクション:四つの視点を束ねて思うこと】 

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

読者限定
月経痛や不妊症、将来のがんにも関係する「卵巣チョコレート嚢胞」ってなに...
サポートメンバー限定
妊娠中じゃないのに「胎動」を感じることがあるってほんと? 〜胎動幻覚と...
サポートメンバー限定
【後編】見過ごされがちな「父親の周産期うつ」 〜支援の難しさ、介入研究...
読者限定
【前編】見過ごされがちな「父親の周産期うつ」 〜実態や夫婦間の影響とは...
サポートメンバー限定
【最新の注目研究3選】個人的に気になった研究知見を紹介します(2026...
サポートメンバー限定
「クリトリス」について医学的・生物学的に解説します
読者限定
テストステロン(男性ホルモン)入門 〜23個のQ&Aで学んでみよう〜
サポートメンバー限定
緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧を分析してみて思うこと(2026/...