必見!スポーツをする女性やアスリートに知っておいてほしい「薬の必須知識」
本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
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アスリートやスポーツを積極的に行う方にとって、健康管理と競技パフォーマンスの向上はとても重要です。特に、女性は月経困難症、月経前症候群(PMS)、ホルモンバランスが体調に大きな影響を与えるため、適切な薬剤の使用が不可欠です。また、アスリートは薬剤使用に伴うドーピングリスクについても十分に理解しておかねばなりません。
今回は、スポーツに関わる女性(とその保護者やコーチ)に必ず知っておいてほしい情報として、薬剤に関する知識、月経周期と薬剤の付き合い方、そしてアンチ・ドーピングに関する重要な情報について、薬剤師の視点を交えて解説します。
この記事でわかること
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月経困難症、月経前症候群(PMS)と鎮痛剤の使用
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低用量ピルによる月経周期の調整
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アスリートにおけるドーピングの実例とその影響
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日本アンチ・ドーピング機構(JADA)とはどんな組織か
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スポーツファーマシストの存在と役割
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うっかりドーピングの予防策
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治療のために禁止薬剤が必要な場合はどうすれば良いのか
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マイオピニオン(私個人の考えや意見)
今回の記事も、以前に配信した痛み止めの記事で解説してくれた大学院時代の同級生の友人(熊澤良祐:くまさん)に解説してもらいました!ありがとう!
まだ読んでないという方は、痛み止めの記事も非常におすすめなのでぜひご覧ください。
月経困難症、月経前症候群(PMS)と鎮痛剤の使用
日常生活に影響する月経困難症は、月経痛(生理痛)が強い場合をさし、「月経に随伴して起こる病的症状で、日常生活に支障を来すもの」とされています。主な症状としては、下腹部痛、腰痛、吐き気、頭痛、イライラなどがあり、個人差も大きいことが特徴です。
また、女性アスリートの多くも経験する月経前症候群(PMS)は、体調や競技パフォーマンスに大きな影響を及ぼします。PMSは「月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」です。精神的な症状としては、情緒不安定、集中力の低下、睡眠障害や倦怠感などがあります。身体的な症状としては、下腹部痛、頭痛、腰痛やむくみなどがあります。
これらの症状は、特に重要な試合やトレーニング中のパフォーマンスに深刻な影響を与えることがあるため、適切に対応していく必要があるのです。
この記事は無料で続きを読めます
- 低用量ピルによる月経周期の調整
- アスリートにおけるドーピングの実例とその影響
- 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の役割
- スポーツファーマシストは心強い味方
- うっかりドーピングを避けるにはどうすればいい?
- 治療のために禁止薬剤が必要な場合はどうすればいい?
- マイオピニオン(私個人の考えや意見)
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