ビタミンDって大事なの? 〜女性の健康への役割を徹底解説!〜
本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
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ビタミンDと聞いて、何がピンとくるでしょうか?
ビタミンDは骨や歯の健康維持に欠かせない栄養素として知られています。主に日光を浴びることで体内で合成されますが、現代の生活環境では不足しやすいので注意が必要とも言われています。
本記事では、最新のエビデンスをもとに、ビタミンDの基礎知識から女性の健康への影響、適切な摂取と補充の方法まで、信頼できる情報をわかりやすくご紹介します。日々の健康管理の一助として、ビタミンDの役割を改めて学んでみましょう!
この記事でわかること
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ビタミンDの基礎知識
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ビタミンDと健康に関する最新の知見
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女性の健康にビタミンDはどう関わるか(閉経、骨、自己免疫疾患、がん、妊娠合併症、授乳や子どもへの影響など)
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日本人のビタミンDの摂取基準
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推奨される補充方法、日光浴とのバランス
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マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)
知っておきたい、ビタミンDの基礎知識
ビタミンDは、私たちの健康維持に欠かせない栄養素の一つです。ビタミンDは太陽の光を皮膚で浴びることで人体の中でつくられるため、「太陽のビタミン」とも呼ばれたりしますね。食品からも摂取できますが、十分な量を確保するのは意外と難しい栄養素なんです。
ビタミンDは、骨や歯を丈夫にするためにカルシウムやリン酸のバランスを調節する重要な役割を担っています。このため、ビタミンDが不足すると、小児では「くる病」(成長障害や骨の変形)、成人では骨軟化症(骨の痛みや筋力低下)などが起こってしまうことが知られています。
近年、ビタミンDは骨の健康だけでなく、免疫機能の調節や細胞の増殖・分化、炎症の抑制など、幅広い役割を果たしていることが研究で分かってきました。ビタミンDが遺伝子の発現に直接的・間接的に影響を与えることで、さまざまな病気と関連している可能性も示唆されており、世界中で研究が進められています。今後、病気の予防や治療により重要な役割を果たす存在になるかもしれません。
しかし、日本では比較的日照時間が短い地域もあり、特に冬や屋内で過ごすことが多い人、高齢者、妊婦さんなどはビタミンDが不足しやすい傾向があります。日本人の平均的なビタミンD摂取量は、国の推奨量を下回っていることも報告されており、日頃から意識的に摂取することが重要になってきます。
思春期の年代でもビタミンD不足の人が多い(男子で3割、女性で5割程度)と報告されており、若い世代も含めて気をつけていきたいところです。
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