【前編】フェムテック製品・サービスって使うべき?客観的な解説&アドバイス

最近ではフェムテック製品やサービスがたくさん市場に出てきており、気軽に試したり、中には日常的に活用している人もいるでしょう。
でも、実際にどういうメリットや注意点があって、使うべきなのかどうかわからない、という人も多いのではないでしょうか。今回は、サニタリーグッズ、デリケートゾーン用グッズ、セルフプレジャー用グッズについて、産婦人科医としての解説と感想を直球でお伝えします。
重見大介 2023.10.17
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今回は、以下の5つのカテゴリーのうち、1〜3について解説していきます。

  •  サニタリーグッズ

  • デリケートゾーン用グッズ

  • セルフプレジャー用グッズ

  • 妊娠〜産後をサポートする製品・サービス(後編で解説)

  • 更年期の諸症状に対する製品・サービス(後編で解説)

***

この記事でわかること

  • 布ナプキン:メリット、デメリット、私の意見

  • 月経カップ:メリット、デメリット、私の意見

  • 吸水型サニタリーショーツ:メリット、デメリット、私の意見

  • デリケートゾーン用の保湿オイル:メリット、デメリット、私の意見

  • セルフプレジャー用のバイブレーター:メリット、デメリット、私の意見

  • セルフプレジャー用の潤滑剤:メリット、デメリット、私の意見

  • マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)

***

 ①サニタリーグッズ

フェムテック製品の中でも、おそらく最も数が多いものはサニタリーグッズではないでしょうか。今回は、布ナプキン、月経カップ、吸水型サニタリーショーツの3つについて、その概要、メリット、デメリット、医学的観点からの私の意見を紹介します。
なお、これらの製品の多くは「フェムテック」というより「フェムケア」の分類になると思います。

布ナプキン

概要: 布ナプキンは、繰り返し使用可能な布製の月経用ナプキンです。化学繊維に敏感な人にとっても使いやすいものと言えるでしょう。

メリット:

  • (おそらく)環境に優しい

  • 経済的

  • 肌に優しい

デメリット:

  • いちいち洗濯が必要

  • 外出時に取り替えが面倒

  • 吸収力が一部の使い捨て製品に劣る場合がある

私の意見・感想:

布ナプキンは肌に優しいため使い捨てのナプキンで肌が荒れやすい女性にとっては助かるものでしょう。しかし、適切に洗浄・乾燥を行わないと菌が繁殖するリスクがあるため、清潔に管理することが重要です。
なお、「布ナプキンに変えると月経痛や子宮筋腫が治る!」というのはデマですのでご注意ください。

オーガニック素材の生理用品について詳しく解説した記事もあるので、よければご参照ください。

月経カップ

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