更年期障害と認知症の関連 〜女性特有のリスクや注意点、対策とは〜

平均寿命が延びている中で、認知症はどうしても数が増えていく疾患です。自分も認知症になるのではないか、と不安になるのも無理のない話ですが、実は女性と男性ではそのリスクが異なっていたり、更年期障害やその治療が認知症発症にも関連していることがわかってきました。
最近の研究結果を踏まえて女性特有のリスクや注意点、対策を解説します。
重見大介 2023.10.08
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更年期障害とは

卵巣の活動が加齢に伴って徐々に弱まり、月経がこない状態が1年間続いた時に、1年前を振り返って「閉経した」と判断します。個人差はありますが、日本の平均閉経年齢は約50.5歳とされており、閉経をはさんだ前後5年間の約10年間のことを「更年期」といいます。

閉経をはさんだ前後5年間の約10年間のことを「更年期」を呼びますが、この時期に卵巣の老化が始まると卵巣から女性ホルモンを十分に出せなくなり、脳と共同で築いてきたホルモンバランスが崩れてしまいます。これに伴って、心身にさまざまな症状が起こってくるものを「更年期症状」と呼びます。
のぼせ・発汗・ホットフラッシュ・動悸・頭痛・めまい・肩こりなどの身体症状や、情緒不安定・イライラ・抑うつ気分などの精神症状が出現することもあり、個人差が大きいです。

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