ヒトパピローマウイルス(HPV)入門 〜28個のQ&Aで学んでみよう〜
本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
今回は無料登録で全文読める記事です。メールアドレスをご登録いただくだけで最後まで読むことができます。
ヒトパピローマウイルス(HPV)。
5〜10年ほど前に比べ、最近ではこの名前をかなり目に/耳にする機会が増えてきた印象です。
しかし、まだまだ誤解や知らないことも多いのではと思います。
本記事では、HPVについて基礎から学べるよう、1問1答形式で大事な情報をお伝えしていきます。全部で28個のQ&Aがあるので、お楽しみに。。!
この記事でわかること
-
HPVとはどんなウイルスか
-
HPVはどんな病気と関係しているのか
-
HPVの感染について
-
HPVワクチンの種類
-
HPVワクチンの有効性と安全性
-
HPVワクチンは男性も接種する必要があるか
-
マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)
最近でもまだHPVについて十分に知られていない!
2025年3月、米国のオハイオ州立大学総合がんセンター(OSUCCC – James)は、HPVに関する一般的な理解と知識を調査しました。その結果、多くの方がHPVやそのリスクについて十分に知らず、感染経路についても誤解していることがわかりました。
たとえば以下について、皆さんはホントかウソか、正しく答えられるでしょうか?
-
HPVは複数のがんと関連がある
-
HPVの感染は男性より女性に多く見られる
-
HPVに感染すると症状が出るのでわかる
米国での調査結果を見ると、これらについて多くの人が正しく答えられなかったようです。詳しくみていきましょう。
-
回答者の約45%が、HPVが子宮頸がん以外のがん(悪性腫瘍)と関連があるか分からなかったようです。実際は、HPVは子宮頸がんの主要な発症原因ですが、扁桃腺、舌の根元、喉、首、食道、肛門、性器に関連するがんの増加とも結びついているんです。
-
回答者の42%が、HPV感染は女性により多いと思っていました。実は、米国ではHPV感染は女性より男性の方が多いことがわかってきています。しかし、HPVの検査は女性しか受けられないし、子宮頸がんのイメージが強いからか、HPVは女性だけに影響するものだと誤解されやすいのです。
-
回答者の40%が、HPV感染者は必ず症状が出ると思っていたと回答しています。実際には、HPV感染者の多くはがんになるまで症状が出ないんです。
みなさんは、どこまで知っていたでしょうか?
今回は、HPVにまつわる基礎知識を1問1答形式で振り返っていきましょう!
この記事は無料で続きを読めます
- HPV基礎知識編
- HPVの感染について
- HPVとがんについて
- HPVワクチンについて
- マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)
すでに登録された方はこちら
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績

