トレーニングや運動は女性のホルモン分泌にどう影響するのか(2) 〜男性ホルモン・女性ホルモン〜

継続的なトレーニングや運動(フィットネス)は性別に関係なく健康に大事、ということはよく聞きます。ただ、「女性のホルモン分泌にどう影響するか」はあまりきちんと知られていないかもしれません。
重見大介 2024.05.08
サポートメンバー限定

トレーニングや運動(フィットネス)には、筋トレから有酸素運動までさまざまなものがあります。そして、それぞれ健康に良い面が多いというのは皆さん聞いたことがあると思います。

ただ、女性がトレーニングや運動をすると
・成長ホルモンは影響されるの?
・ストレスホルモンは減るの?増えるの?
・男性ホルモンは増えるの?
・女性ホルモンは増えるの?
など、体内のホルモン分泌がどうなるのかについてはあまりご存知ない方は多いのではないでしょうか。ググるといろんな情報が出てきて、混乱しますよね。

今回は、「トレーニングや運動は女性のホルモン分泌にどう影響するのか」というテーマで、男性ホルモン・女性ホルモンに焦点を当てて、エビデンスを踏まえてしっかり解説していきます。

***

この記事でわかること

  • 筋力トレーニングと持久力トレーニングの具体的な種類

  • 女性の筋力トレーニングによる男性ホルモンへの影響

  • 女性の持久力トレーニングによる男性ホルモンへの影響

  • 女性の筋力トレーニングによる女性ホルモンへの影響

  • 女性の持久力トレーニングによる女性ホルモンへの影響

  • 筋力トレーニングと持久力トレーニングをどう使い分けるとよいか

  • マイオピニオン(私個人の考えや意見)

***

前回のニュースレターでは、成長ホルモン・ストレスホルモンに焦点を当てて解説しました。まだ読んでいない方はぜひこちらもご覧ください。

筋力トレーニングと持久力トレーニングの具体的な種類

女性にとって、筋力トレーニングと持久力トレーニングはそれぞれ異なる影響を与えます。筋力トレーニングは主に筋肉の強化や増強を目的とします。一方、持久力トレーニングは心臓や肺の健康を促し、持久力や代謝機能を向上させます。それぞれのトレーニングは方法も違うし得られるメリットも異なるため、使い分けや組み合わせが重要です。

筋力トレーニングは、主に筋肉の強度やサイズを増大させるため、重い重量や短時間の高強度の運動が特徴です。このトレーニングは、骨密度を向上させることや姿勢を改善することにも役立ちます。例えば、重めのダンベルを用いた上半身・下半身のトレーニングや、自重での高強度のスクワットや腕立て伏せなどが含まれます。

一方、持久力トレーニングは、心臓や血管系、そして筋肉へ適度な負荷を与え、身体の持久力を高めるために長時間かつ低〜中強度の運動が中心となります。例えば、ジョギング、サイクリング、水泳などが持久力トレーニングの代表的な例です。また、軽めのダンベル等を用いた筋トレも持久力トレーニングとして実施されることがあります。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、4700文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
【募集質問への回答】つわりの重さと胎盤の関連、妊活中のサプリ、胎教の意...
サポートメンバー限定
【募集質問への回答】膀胱炎時の婦人科受診、婦人科受診前のシャワー、卵子...
読者限定
皆さんに知っておいてほしい産婦人科の怖い話(7) 〜産科危機的出血〜
サポートメンバー限定
【募集質問への回答】女性用風俗のリスク、更年期症状へのプラセンタ、イソ...
サポートメンバー限定
性教育シリーズ(8) 〜性的自立を育む〜
読者限定
必見!スポーツをする女性やアスリートに知っておいてほしい「薬の必須知識...
サポートメンバー限定
妊娠は老化を早める? 〜妊娠による生物学的年齢への影響とは〜
サポートメンバー限定
セックスレスを徹底解説! 〜頻度、原因、対策、最新の研究紹介〜