女性の健康やフェムテックにまつわるデマ・誤情報にどう向き合う?

最近では様々な情報やサービス・商品が出回っていますが、中にはデマや誤情報も少なくありません。消費者としてどう向き合うべきなのか考えます。
重見大介 2023.02.18
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こんにちは。本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。

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フェムテックに関する近年の動向や影響

最近、「フェムテック」という言葉を耳にする機会が増えています。フェムテック(Femtech)とは、「Female+Technology」からなる造語で、「女性特有の健康課題をテクノロジーで解決するサービスやプロダクト」を指します。

これはドイツで2013年にリリースされた生理・排卵トラッキングアプリ「Clue」の開発企業の創業者が2016年頃に使い始めた言葉とされており、日本では2020年頃から「フェムテック」の言葉が頻繁に使われ始めました。ただ、女性の健康を支援するサービスやプロダクトはもっと以前から存在していて、最近の風潮は「ビジネス的側面での急な盛り上がり」という印象が強いです。

経産省は、2021年度、2022年度と「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の間接補助事業者を公募し、事業開発や効果検証に補助を出しています(1)。私の所属している株式会社Kids Publicも2年連続で採択されました。こうした動きから、国は適切な形でフェムテック分野を推進していきたいと考えているのでしょう。

個人的には、こうした認知や市場が盛り上がっていくことは、女性の健康課題を解決したり日々の生活の満足度を向上したりするために重要なステップだと思っています。
一方で、ほぼ「ビジネス」とだけ捉え、あくまでサービスや商品が売れて儲かれば良いといった意図が透けて見えるようなものも少なくありません。

デマや誤情報、注意が必要なサービス・商品の特徴

それでは、実際にデマや誤情報、注意が必要なサービス・商品にはどのような種類や特徴があるのでしょうか。たくさんのプロダクトが世に溢れる時代では、こうしたことを知っておき、ある程度自分自身で見抜けるようになることが重要となります。自分自身だけでなく、パートナーや子どもたちが余計な出費や健康被害に苦しめられないようにすることにもつながるでしょう。

以下に、デマや誤情報、注意が必要なサービス・商品の種類を挙げてみます。(個人的な見解であることをご了承ください)

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続きは、4396文字あります。
  • 注意してほしい具体的なサービス・商品例
  • デマや誤情報、効果のないプロダクトを見抜くために

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