ポルノ視聴について知っておきたいこと 〜脳に与える影響と依存のメカニズム〜
本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
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近年、インターネットの普及と動画を簡単に視聴できる環境になったことにより、オンラインポルノへのアクセスはかつてないほど容易になっています。スマートフォンやタブレットの普及により、誰でも手軽にポルノコンテンツに触れられる時代です。
こうした環境の変化に伴い、さまざまな問題が新たに指摘されています。ポルノコンテンツの過剰な消費は、脳にさまざまな影響を及ぼす可能性がわかってきています。
今回のニュースレターでは、オンライン上のポルノコンテンツの消費が脳や行動に及ぼす影響のメカニズムを中心に解説し、依存症の診断基準や現在の課題についてお話しします。私自身の経験も振り返ってみました。
この記事でわかること
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オンラインポルノ普及の現状と消費行動の変化
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ポルノ視聴による脳の変化:最新の知見から
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依存のメカニズム、薬物依存との類似点
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ポルノ依存の診断基準の現在と課題
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ポルノ依存のリスク要因
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ポルノによる脳への影響は回復するのか
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私自身の経験から感じること
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マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)
オンラインポルノ普及の現状、消費行動の変化
近年、インターネットの普及と高速化により、オンラインポルノへのアクセスはかつてないほど容易になっています。スマートフォンやタブレットの普及により、年齢や性別を問わず、誰でも手軽にポルノコンテンツに触れられる環境が整いました。
これに伴い、消費行動も大きく変化しています。従来の雑誌やビデオといったパッケージ型から、ストリーミングやSNS経由での「断片的・即時的」な消費が主流となり、視聴頻度や視聴時間の増加、より刺激の強いコンテンツへと興味が向いていくことなどが懸念されています。
また、若年層の利用開始年齢の低下や、性的嗜好の多様化・過激化、現実のパートナーシップへの影響も指摘されています。
こうした話題は非常に注目を集めているようで、NHKでも特集が組まれるほどです。(『WEB特集:広がる“ポルノ依存” 「リスク」と「防ぐために大切なこと」』 2024年6月21日)
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