産婦人科の「内診」について日本一詳しくお伝えします

女性にとって、産婦人科で受ける「内診」は心身のハードルが高いと思います。今回は、一般的な説明からさらに踏み込んで、医師側の視点やなるべく楽に受けられるコツを紹介します。
重見大介 2023.02.11
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こんにちは。本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。

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産婦人科における「内診」

本記事をお読みになっている方には、ご自身が子宮頸がんの定期検診を受けていたり、パートナーが妊娠・出産を経験していたりピルを処方してもらっていたりと、産婦人科と接点を持つ方がいるかと思います。

また、実はまだ産婦人科を受診したことがないという女性もいらっしゃるかもしれません。健康に支障がなく月経痛もあまりなければ、産婦人科を受診する必要性がよくわからないという方もいるでしょう。

ところが、女性にとっては健康を守るために産婦人科の受診はとても重要で、普段の生活では自覚症状がなかったり自分では見えないような「異常」を見つけられる可能性があります。しかし、産婦人科で実施される「内診」に大きな抵抗感を持っている方は少なくありません。

今回は、この産婦人科とは切っても切れない「内診」について、
・内診で見つけられる可能性のある病気
・内診の具体的な手順や流れ
・産婦人科医がどのようなことを考えながら内診をしているか
・よくある内診の誤解あれこれ
・内診をなるべく楽に受けるためのコツや工夫
・未来の「内診」はどう変わるのか

などを日本一詳しく解説します。

*なお、「男性医師」が内診の解説をするということ自体に抵抗があるという方は、ここで読むのを止めていただいて構いません。他にもネット上で内診の解説記事はありますので、そちらをご覧になってみてくださいね。

内診で見つけられる可能性のある病気

まずは、なぜ内診をする必要やメリットがあるのかを確認しておきましょう。
検査や診察というものは、何かしらのメリットがあるから実施します。その際に多少の痛みや辛さ、面倒があっても、それらを上回るメリット(異常有無の確認、病名の診断、治療方針の決定など)がなければ実施する意味は小さいですし、受ける側も納得がいかないですよね。

では、内診とそれに伴う検査で見つけられる可能性のある病気を整理しましょう。

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続きは、5519文字あります。
  • 内診の具体的な手順や流れ
  • 産婦人科医がどのようなことを考えながら内診をしているか
  • よくある内診の誤解あれこれ
  • 内診をなるべく楽に受けるためのコツや工夫
  • 未来の「内診」はどう変わるのか

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