【後編】フェムテック製品・サービスって使うべき?客観的な解説&アドバイス
今回は、妊娠〜産後をサポートするもの、更年期の諸症状に対するものについて、産婦人科医としての解説と感想を直球でお伝えします。
今回は、以下の5つのカテゴリーのうち、4〜5について解説していきます。
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サニタリーグッズ(前編で解説済)
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デリケートゾーン用グッズ(前編で解説済)
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セルフプレジャー用グッズ(前編で解説済)
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妊娠〜産後をサポートする製品・サービス
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更年期の諸症状に対する製品・サービス
前編はこちらですので、併せてご覧ください。
この記事でわかること
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生理日や排卵日を予測するウェアラブルデバイス:メリット、デメリット、私の意見
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セルフ精子注入キット:メリット、デメリット、私の意見
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男性向け精子観察キット:メリット、デメリット、私の意見
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ハンズフリー自動搾乳器:メリット、デメリット、私の意見
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アプリ連動型の骨盤底筋トレーニングデバイス:メリット、デメリット、私の意見
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更年期のホットフラッシュ対策グッズ:メリット、デメリット、私の意見
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マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)
④妊娠〜産後をサポートする製品・サービス
妊娠・出産は、女性にとって大きなライフイベントです。近年では、テクノロジーを活用して、妊娠の準備や経過、産後のケアをサポートする製品やサービスが登場しています。
ここでは、生理日や排卵日を予測するウェアラブルデバイス、自宅で精子を腟内に注入するセルフキット、男性向けの精子観察キット、ハンズフリー自動搾乳器ついて、その概要、メリット、デメリット、医学的観点からの私の意見をご紹介します。
生理日や排卵日を予測するウェアラブルデバイス
概要: これらのデバイスは、基礎体温を記録し、生理周期や排卵日を予測するなどして妊娠の最適なタイミングを特定するためのツールです。最近では、専用ナイトブラに装着して寝るだけで基礎体温が記録できるデバイスや、アプリと連携した基礎体温計など、多様な製品が登場してきています。

イメージ. ChatGPTで著者作成.
メリット:
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個人の生理周期や健康状態に合わせたデータを蓄積できる
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スマートフォンと連携してリアルタイムで情報を追跡・確認できる
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身につけておくだけで記録できるなどの手軽さ
デメリット:
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データ記録に伴うプライバシーの懸念
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ウェアラブルデバイスなどでは価格が高い場合がある(1万円以上など)
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記録の正確性や信頼性にばらつきがある
私の意見・感想:
ウェアラブルデバイスは身につけておくだけで基礎体温の記録ができて便利ですが、就寝中の寝返りや無意識に外してしまうなどの影響もあり、100%の正確性は保証されません。また、生理日予測だけでなく「排卵日予測」によって「妊娠しやすい時期」や「妊娠しにくい時期」を予想できると謳う製品もありますが、医療機器として承認されておらず、正確な妊娠率や避妊率が開示されていないものが多く、過信することは危険です。特に避妊目的に使うべきではないですので、コンドームや経口避妊薬などの避妊手段を必ず使うようにしましょう。
セルフ精子注入キット
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績

