妊娠中や授乳中の薬って安全に使えるの?産婦人科医のホンネ(後編)
今回は、妊娠中や授乳中の薬に関する産婦人科医の本音(後編)をご紹介します。
前編をまだご覧になっていない方は、ぜひそちらから読んでみてくださいね。
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妊娠中の薬の影響
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授乳中の薬の影響
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解熱鎮痛薬について
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抗アレルギー薬(主に花粉症)について
今回(後編)は、
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抗菌薬
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胃薬
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便秘薬
について解説します。
この記事でわかること
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妊娠中に抗菌薬は安全に使用できるのか
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妊娠中に使用される抗菌薬の具体例と危険な抗菌薬の具体例
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授乳中に抗菌薬は安全に使用できるのか
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授乳中に使用される抗菌薬の具体例と危険な抗菌薬の具体例
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妊娠中に胃薬は安全に使用できるのか、具体的な薬の種類
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授乳中に胃薬は安全に使用できるのか、具体的な薬の種類
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妊娠中に便秘薬は安全に使用できるのか
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妊娠中に使用される便秘薬の具体例と危険な便秘薬の具体例
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授乳中に便秘薬は安全に使用できるのか
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授乳中に使用される便秘薬の具体例と危険な便秘薬の具体例
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マイオピニオン(私個人の考えや意見)

ChatGPTを用いて著者作成。
(3) 抗菌薬
妊娠中
妊娠中も、肺炎や怪我、副鼻腔炎などになった際に抗菌薬の治療が必要になる場合があります。こうしたときは、適切に治療しないとどんどん悪化してしまい、それこそ妊婦さん自身にもお腹の赤ちゃんにも大きな悪影響を与えてしまうので、しっかり治療することが大切です。
また、歯科治療などで予防的に抗菌薬が処方される場合もあり、これも指示通りに飲んだ方が良いものです。
例えば以下の抗菌薬は、妊娠中でも安心して使用できるものとなっており、臨床現場でも必要な場合には処方しています。
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セフェム系(薬剤名:ケフレックス、セフゾンなど)
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ペニシリン系(薬剤名:パセトシンなど)
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マクロライド系(薬剤名:クラリスなど)
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クリンダマイシン(薬剤名:ダラシンなど)
これらの薬剤の添付文書には「妊娠中の投与に関する安全は確立されていないので、妊婦または妊娠の可能性のある婦人には投与しないこと・治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にだけ投与する」という記載がされていますが、これはほとんどの薬剤の添付文書に書かれている文章で、いわゆる常套句のようなものです。なので、実際に臨床現場ではよく使われている薬剤も多いのです。
しっかり主治医と相談して、説明を聞くようにしてくださいね。
一方、「胎児への危険性が指摘されているので妊娠中は使用すべきでないもの」もあるので注意が必要です。基本的には以下の2つです。
提携媒体
コラボ実績
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