「自分が不妊症な訳ない!」と思っている男性へ 〜男性不妊症の大事なこと〜

不妊症。日本でも多くの人が悩んでおり、不妊検査・治療が2022年4月に保険適用となってから受診者数や治療者数はより増加傾向にあると考えられています。ただ、「不妊症は女性側の問題であって、自分は違うはず」と思っている男性は少なくないように感じています。
今回は「男性不妊症」の基本情報を、最新データも含めてわかりやすくまとめました。
重見大介 2023.12.09
サポートメンバー限定

本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。

今回はサポートメンバー限定記事です。最後までご覧になりたい方はサポートメンバー登録をお願いいたします。

***

この記事でわかること

  • 男女それぞれの不妊症の頻度

  • 男性不妊症の具体的な種類

  • 男性不妊症のリスク因子

  • 主な自覚症状

  • 医療機関でどんな検査をされるのか

  • 主な治療法

***

男女それぞれの不妊症の頻度って?

カップルにおける不妊症とは「避妊しないセックスを1年間に頻繁に繰り返しても妊娠しないもの」と定義されることが一般的です。

不妊症は男女どちらか、または両方に原因があるとされます。1982年から1985年にかけて行われた世界保健機関(WHO)の多施設共同研究では、不妊カップルの20%が男性側に、38%が女性側に、27%がその両方に原因があり、15%が不明だったと報告されています。(文献1)

つまり、「不妊カップルのうち約47%では、男性側に不妊の原因が見つかった」ということになります。決して人ごとではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。

男性不妊症ってどんなもの?

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、3096文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
【募集質問への回答】更年期のミレーナ、妊娠中のCMV・トキソ予防、超低...
サポートメンバー限定
子宮内膜症・子宮腺筋症が妊娠に与える影響 〜驚きのデータと効果的な対策...
読者限定
「一人で出産し新生児を遺棄→母親が逮捕」という事件、どうすれば無くせる...
サポートメンバー限定
水中分娩は安全なの? 〜メリットやリスク、選び方を徹底解説〜
サポートメンバー限定
子宮移植、国内初の臨床研究開始へ 〜その技術と課題を考える〜
読者限定
「子宮の老化」を徹底解説! 〜子宮の変化や妊娠への影響、対策〜
サポートメンバー限定
【募集質問への回答】性交時の体位と腹痛、月経前のオーガズムによる腹痛
サポートメンバー限定
ウイルスと心臓の意外な関係 〜HPV感染と心血管リスクの最新研究から〜...