子宮頸部異形成って日帰り手術で治せるの?〜電気切除・レーザー治療〜

子宮頸がんの前がん病変である子宮頸部異形成。最も代表的な治療法は「子宮頸部円錐切除術」という手術ですが、より身体への負荷が小さく日帰りでも実施されている「ループ式電気切除術」や「レーザー蒸散術」も存在します。
今回は、これらのメリットや使い分け、注意点を徹底解説します。
重見大介 2023.11.22
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この記事でわかること

  • 子宮頸がんとはどんな病気か

  • 子宮頸部異形成とはどんな病気か

  • 子宮頸部異形成への主な3つの治療法とは何か

  • ループ式電気切除術(LEEP)の詳細と実施できる人

  • レーザー蒸散術の詳細と実施できる人

  • マイオピニオン(私個人の考えや意見)

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子宮頸部異形成とは?

まずはじめに、子宮頸部異形成について説明します。

子宮頸部異形成は、子宮頸がんの前がん病変、つまり「がんの手前の状態」と扱われています。

子宮頸がんについて

そもそも、子宮頸がんは子宮にできるがんのうち約7割程度を占めており、最近は20~30歳代の若い女性に増加傾向で30歳代後半が発症(診断)のピークとなっています。日本では、毎年約1万人の女性が子宮頸がんと診断され、約3000人が死亡しており、治療のために子宮摘出や放射線治療が必要になることが多いなど、女性の命や人生に大きな影響を与える疾患です (1)。

子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で、このウイルスは基本的に性的接触(性行為)によって子宮頸部の細胞に感染します。HPVは性別問わず性器などに感染するウイルスであり、性交経験が一度でもある人の過半数は、そして複数回の経験があればほとんどの人が、HPVに一度は感染していると考えられています。
HPVに感染すると、10%程度の人ではウイルスが自然排泄されずに感染が長期間持続し、異形成(前がん病変)を経て、数年〜十数年かけて子宮頸がんを発症します。

子宮頸部異形成について

子宮頸部異形成は子宮頸がんの手前の段階ですので、かなり多くの女性が診断されています。診断されると、異形成の程度(進行度によって3段階 [軽度、中等度、高度]に分かれます)によって再検査の頻度や治療実施の必要性が判断されます。

みんパピ!内の記事より引用。https://minpapi.jp/hpvv-cervical-cancer/

みんパピ!内の記事より引用。https://minpapi.jp/hpvv-cervical-cancer/

そして、一部の異形成では子宮頸部への治療が実施されますが、その治療法について、次に説明していきましょう。

*HPVや子宮頸部異形成については、以下の記事も参考になさってください。

子宮頸部異形成への治療法

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