アプリで加工した顔にしてほしい!「スナップチャット異形症(Snapchat dysmorphia)」とは
こんにちは。本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
詳細は以下をご覧ください。
この記事でわかること
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コロナ禍における美容医療のニーズの変化
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近年問題視されている"Snapchat dysmorphia"とはどんな現象か
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SNSと加工アプリの弊害
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"Snapchat dysmorphia"を避けるための5つのポイント
コロナ禍で美容医療のニーズが増加
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、美容医療のニーズは大きく変化しました。特に、マスクの着用が日常となったことで、人々の美容に対する意識や注目する部位が変わったとされています。
まず、マスクで顔の一部が隠れることから、目元や眉など、マスクで隠れない部分に対する意識が高まりました。一方で、治療中の変化やダウンタイムを隠すことができることから、マスクで隠れる部分(口元や顎)に対する美容整形や歯科矯正に取り組む人が増えているとの報告があります。
新型コロナへのワクチン接種が進み、日常生活の回復が見え始めた2021年頃からは、美容医療へのニーズがさらに高まったと言われています。この背景には、長期間の自粛生活やリモートワークにより、自身の容姿に対する意識が高まった人が多いのかもしれません。
さらに、この時期には「オンライン美容」へのニーズも増えました。オンラインで美容やメイクに関するアドバイスを受けられたり、オンライン診療で内服薬・外用薬の処方をしてもらえたりといったサービスが増えているようです。これは、リモートワークや自宅待機が多くなったことで、自宅で手軽に美容ケアができるサービスへの需要が高まったためと考えられます。
こうした変化から、コロナ禍は美容医療のニーズや傾向に大きな影響を与えていることがわかります。
近年問題視されている"Snapchat dysmorphia"とは?
"Snapchat dysmorphia"は、近年特に若者の間で問題視されている現象です。なお、「Snapchat」はカメラフィルター機能で簡単に加工できることを特徴とするスマートフォン向けの写真共有アプリで、海外で大きな人気があり若者を中心に多くの人が使用しています。