未来の産婦人科医療を妄想してみる(1) 〜10代編〜
今回は10代の子どもたちにとっての産婦人科医療の未来を妄想してみます。子ども自身による遠隔医療の利用、個別化されたAIによる性教育プログラム、傷の小さなリモート手術などについて考えてみましょう。
未来の産婦人科医療(患者さん目線)
今から50年後の2070年、テクノロジーが日常を彩る時代。街角にはAI(人工知能)を備えたデバイスが溢れ、IoT(Internet of Things:あらゆるモノがインターネット・ネットワークで接続している状態)によって常時かつ瞬時に情報が交わされています。この時代の子どもたちは、幼い頃からテクノロジーに囲まれ、成長の一歩一歩を個人が所有するAIデバイスのサポートと共に歩んでいます。
産婦人科医療もまた、大きく変貌を遂げました。かつては対面での診察が主流でしたが、今ではオンライン相談・診療が当たり前。子どもたちも、小さなAIデバイスに自分の身体の変化や疑問を相談し、多くの疑問点はそこで解決できます。もし解決できなければ、適切に医師など専門家の相談窓口に案内されます。また、AIはその子どもの成長段階に合わせた性教育プログラムを提供しています。

ChatGPTを用いて著者作成。
例えば、小学生のハナちゃんは、自分の身体の変化に気づいたとき、すぐに手元のデバイスに相談しました。AIは優しく彼女の疑問に答え、必要ならば専門医師にリモートでつないでくれます。ハナちゃんは、恥ずかしさを感じることなく、自分の身体や変化と向き合うことができました。初めての月経についてわからないことだらけでしたが疑問が解消でき、今後の見通しも分かって安心できました。
中学生になると、より複雑な身体の変化が訪れます。タロウ君は、自分の身体の変化に戸惑いを感じていましたが、AIが提供する性教育プログラムを通じて、身体や感情の変化を理解することができました。こうした話題はやはり友人どうしでもあまり話せないため、自分の心身に合わせたステップで性教育プログラムを受けられることは安心だと感じています。また、必要に応じてオンラインで医師に相談し、適切なアドバイスを受けることができるとも聞けていつか使ってみようと考えています。
高校生になると、産婦人科医療にさらに身近になります。AIデバイスによって月経周期やホルモンバランスを把握・管理し、個々に合わせた健康管理を提案してくれます。高校生女子の中でも避妊や月経痛軽減、月経周期コントロールのため低用量ピルや超低用量ピルを使う人は半数を超え、保健室にはオンライン診療を受けられる個室ブースも普及しています。さらに、リモート手術技術の発展により、もし卵巣嚢腫や子宮の手術が必要になった場合でもどこに住んでいても安心して受けることができます。手術は高度な技術を持つロボットアームが行い、経験豊富な医師が遠隔地からその操作を行っています。
このように、2070年の産婦人科医療は、子どもたちが自分の身体と心について学び、健康を守っていくための大きな味方となっています。
未来の産婦人科医療(医療者目線)
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