男性の「産後うつ」 〜批判の声について思うこと〜

最近話題になっている、男性の「産後うつ」について、私なりの考えや思っていることを書きました。
重見大介 2025.03.22
サポートメンバー限定

本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。

今回はサポートメンバー限定記事です。最後までご覧になりたい方はサポートメンバー登録をお願いいたします。

***

先日投稿されたニュースがかなり話題になりました。

こちらの記事内容はざっくり以下のようなものです。

男性の育児参加が進む中、「産後うつ」になるリスクもあるとして、こども家庭庁の研究班は自治体担当職員向けに「父親支援マニュアル」を作成した。研究班によると、父親を支える必要性や方法を解説した初めての手引きとなる。インターネット上で公開している。

子どもが産まれた家庭における男性側の支援をするための資料として、「父親支援マニュアル」が作成・公開されたというニュースですね。

ただ、これには以下のような意見やコメントが多く寄せられました。

  • 男性は出産していないのに「産後」と呼ぶのはおかしいのでは?

  • 男性にも「産後うつ」をいう名称を使うと、本来の産後うつのしんどさや辛さが軽視されるようで嫌だ

  • 男性(父親)の辛さは単なる「適応障害」なのでは?

この話題について、私もYahoo!エキスパートとしてまとめ記事を公開しました。すでに18万PV以上となっていて、多くの方に読んでいただけているようです。

Daisuke Shigemi | 重見大介 | 産婦人科医
@Dashige1
男性の「産後うつ」について、私なりの解説記事を作りました。

・頻度は世界的に5-10%、日本はそれよりやや高め
・海外での名称はどうなっているのか
・実は男性にも出産前後にホルモン変動があることがわかってきている
・主なリスク因子は何か
など。

ぜひご覧ください。
news.yahoo.co.jp/expert/article…
男性の「産後うつ」ってどんなもの?産婦人科医が名称、頻度、リスクなどを解説 #エキスパートトピ(重見大介) - エキスパート - Yahoo!ニュース 近年、男性も「子どもが生まれた後にうつ状態となり得る」ことが明らかとなってきており、男性の「産後うつ」という言葉をメディ news.yahoo.co.jp
2025/03/19 12:55
117Retweet 333Likes

今回は、この件について、より深掘りした「私個人が考えていること、思うこと」を書いてみます。

個人的なものなので、サポートメンバー限定とさせていただきます。ご容赦ください。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、4870文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
ウイルスと心臓の意外な関係 〜HPV感染と心血管リスクの最新研究から〜...
読者限定
子宮体がん検査を徹底解説! 〜検査器具や流れ、受けるべき人、要精密検査...
サポートメンバー限定
ユースクリニックについて徹底考察! 〜国内外の現状、意義、普及への課題...
サポートメンバー限定
性教育シリーズ(9) 〜男性のSRHR〜
読者限定
「安全なセックス」ってどんなもの? 大事な5つのポイント
サポートメンバー限定
【募集質問への回答】妊娠による花粉症への影響、Gスポットやポルチオは実...
サポートメンバー限定
【募集質問への回答】性被害を防ぐための家庭での性教育、ミレーナの閉経近...
読者限定
高額療養費制度の自己負担額アップへの懸念 〜産婦人科医の視点から〜