新たな3つの薬をわかりやすく解説! 〜緊急避妊薬「レソエル」・子宮筋腫治療薬「イセルティ」・月経困難症治療薬「ドロエチフレックス」〜
本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
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医薬品は、「まったく新しい成分の薬が登場するか」だけでなく、「必要な人が、より早く、より使いやすくなるか」もとても大切です。
今回取り上げる3つの薬は、まさにそういった事例です。
緊急避妊の選択肢を広げる薬、子宮筋腫治療の選択肢を広げる薬、そして月経困難症や子宮内膜症に伴う痛みに対して「長期服用」をより続けやすくする薬です。
本記事では、「何が新しいのか」「どんな人に関係するのか」「どこに注意が必要か」をわかりやすく整理してみます。(なお、本稿は2026年3月16日時点の公式情報と論文をもとにまとめています)
この記事でわかること
緊急避妊薬「レソエルⓇ72」について
子宮筋腫治療薬「イセルティⓇ錠100mg」について
月経困難症治療薬「ドロエチフレックスⓇ配合錠『バイエル』」について
マイオピニオン(総合的な私個人の考えや意見)
緊急避妊薬「レソエルⓇ72」
一つめの話題は、緊急避妊薬「レボノルゲストレル1.5mg」のスイッチOTC(薬局のカウンター越しに買える薬)である「レソエルⓇ72」です。(文献1)
基本情報
富士製薬工業が2026年2月10日に製造販売承認を取得し、アリナミン製薬から同年3月9日に発売されました。価格は1錠6,930円です。
日本では2026年2月2日より、薬局で緊急避妊薬が購入できるようになりました。
購入するための条件はいくつかありますが、年齢制限はありませんし、保護者同席も不要です。
なお、全ての薬局で購入できるわけではありません。購入可能な薬局等のリストは厚労省のウェブサイトで公開されており、随時更新されています。(最終更新は3月10日)
「処方箋なしで薬局に行けば誰でも自由に棚から買える薬」になったわけではなく、要指導医薬品として、緊急避妊薬の取り扱い研修を修了した薬剤師がいる薬局・ドラッグストアでのみ購入でき、事前のチェックシート記入、本人確認、薬剤師の説明を受けたうえで、その場で服用する仕組みになっています。オンライン購入や常備目的の購入はできません。
市販化となった緊急避妊薬としては「ノルレボⓇ」が先行販売となっており、これに続けて2種類目の薬が購入可能になったという形です。
なお、成分はどちらの薬も同じですが、「ノルレボⓇ」のメーカー希望小売価格は1回税込み7,480円で、「レソエルⓇ72」より少し高いです。
緊急避妊薬のおさらい
緊急避妊薬は、避妊に失敗したとき、あるいは避妊をしなかった性交のあとに、72時間以内に服用して妊娠の可能性を下げるための薬です。1回1錠で、主に排卵を抑えることで妊娠を防ぐものです。
大切なのは、
妊娠を完全に防ぐ薬ではない
性交前に飲んでおくことはできない
すでに成立した妊娠を中断する薬ではない
という3点です。ぜひ誤解のないよう覚えておいてくださいね。
緊急避妊薬を72時間以内に服用した国内試験で妊娠阻止率81%と案内されており、さらに早く飲むほど効果が高いことも示されています。海外のレビュー論文でも、レボノルゲストレル1.5mg単回投与は従来の分割投与に劣らず、72時間以内の服用で高い有効性を示し、しかも早いほど効果が高いことが示されています。(文献2)
まとめ
有効性や注意点に関しては、先に販売開始された「ノルレボⓇ」も今回販売開始された「レソエルⓇ72」も同様です。
よって、
少し安価なものとして選択肢が増えました
薬局で手に入る緊急避妊薬全体の供給量の安定が期待できるでしょう
今後は価格競争が起こってさらに手に入りやすい価格になっていく可能性があるかもしれません
とまとめられるでしょう。
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