性教育シリーズ(11) 〜SOGIってなに?保護者としての考え方〜
本ニュースレターでは、女性の健康や産婦人科医療に関わるホットトピックや社会課題、注目のサービス、テクノロジーなどについて、産婦人科医・重見大介がわかりやすく紹介・解説しています。「○○が注目されているけど、実は/正直言ってxxなんです」というような表では話しにくい本音も話します。
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「男の子なんだから、もっと男らしくしなさい」
「女の子なら、きっと素敵な彼氏ができるね」
子育ての中で、こんな言葉を何気なく使ったことはないでしょうか。
もちろん、悪気があって言っているわけではないと思います。しかし、私たちが当たり前だと思っている「男の子らしさ」「女の子らしさ」や、恋愛に関する思い込みが、知らず知らずのうちに子どもを窮屈にし、悩ませていることもあります。
近年、学校教育やニュースなどで「LGBTQ」や「SOGI(ソジ)」という言葉を耳にする機会が増えました。一方で、言葉は知っていても、具体的に何を意味するのか、保護者としてどう向き合えばよいのか、戸惑っている人も多いのではないでしょうか。
今回は、SOGI(性的指向・性自認)の基本的な意味から、子どもの成長との関係、家庭で大切にしたい考え方まで、産婦人科医の立場から解説します。
この記事でわかること
すべての人に関係する「SOGI」とは何か
子どものSOGIは、いつ、どのように決まるのか
保護者の理解が、子どもの心の健康に直結する理由
家庭における接し方や伝え方のポイント
子どもからカミングアウトされたらどうすればいいか
学校生活で困っているときのサポートの方法
皆さんへのメッセージ
すべての人に関係する「SOGI」って、なに?
SOGI(ソジ)とは、次の2つの英語の頭文字を組み合わせた言葉です。
SO(Sexual Orientation:性的指向)
GI(Gender Identity:性自認、ジェンダーアイデンティティ)
性的指向とは、どのような性別の人に恋愛感情や性的な魅力を感じるか、ということです。
異性を好きになる人(異性愛者)、同性を好きになる人(同性愛者)、複数の性別の人を好きになる人(バイセクシュアルなど)がいます。また、他者に性的な魅力を感じない、あるいは感じることが少ない人もいます。
一方、性自認とは、自分自身の性別をどのように認識しているか、ということです。
例えば、出生時に割り当てられた性別と性自認が一致する人は「シスジェンダー」、一致しない人は「トランスジェンダー」と呼ばれます。また、自分の性別を男性・女性のどちらか一方だけでは捉えない「ノンバイナリー」というあり方もあります。
ここで大切なのは、SOGIは性的マイノリティ(少数者)だけに関係する言葉ではないということです。これは医療従事者でも勘違いしている人が多い印象です。
異性愛者にも性的指向があり、シスジェンダーにも性自認があります。つまり、すべての人が自分自身のSOGIを持っています。
なお、LGBTQは性的マイノリティの人々の多様なあり方を表す言葉の一例ですが、SOGIは、少数派・多数派を問わず誰もが持っている性の特徴を表す概念です。ひとまとめにするべきものではないですので、きちんと区別して理解し、子どもにも伝えることが大切です。

生成AIで著者作成。
さらに、性のあり方を理解する際には、
服装や髪形、話し方などの「性表現」
染色体やホルモン、身体の構造などの「身体の性的特徴」
も区別して考える必要があります。
これらはお互いに関連することもありますが、必ずしも一致するわけではありません。例えば、スカートが好きな男の子が、必ずしもトランスジェンダーや同性愛者であるとは限らないのです。
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